手根管症候群ってホントに神経の圧迫?
手根管症候群、一般に「正中神経の絞扼性障害」と言われているが、本当だろうか?
「しびれ」=「神経の圧迫」との短絡的思考でホントにいいのだろうか。
そう学校で教わってきたからしょうがないのか。
しかし、どうもおかしい、神経症状ではないように思う。
神経生理学の先生方も、「神経の圧迫=しびれ、痛み」とは言っていない。
神経症状とは神経が絞扼(締め付けられる)されて麻痺を呈すること。
痛みと知覚異常(ジンジン、ビリビリ)は生理学的にスイッチON 、麻痺はスイッチOffの状態、
真逆の現象です。
絞扼性神経障害は、神経が砂時計の様にくびれたような状態、だから外科的に開放しないと元に
戻らない神経麻痺だと思うのですが、手根管症候群は固定や、薬物療法、運動療法などでよくなる。
保存療法で改善するとの報告もある。
手根管症候群は最も多い絞扼性神経障害だとか、なのに、麻痺したのを見かけないのは、なぜ?
知覚鈍麻~知覚脱失(無感覚)
これは麻痺、不完全麻痺なら知覚鈍麻、完全麻痺なら知覚脱失。
知覚異常(ジンジン、ビリビリ)
問題になる「しびれ」はこれがほとんどではないでしょうか?
筋筋膜性疼痛で筋肉が硬くなり、筋肉の中を通っている静脈が圧迫を受けて浮腫、鬱血状態に
なっているのではないか。だから、手を振れば、滞った血液が流れるので楽になるのではないかと思います。
長期間かばっていれば、もちろん筋委縮も起こります。
麻痺もジンジン、ビリビリも「しびれ」と表現するからおかしくなると思います。
症例1 78歳 女性
整形外科にて手根管症候群と診断され通院するもあまり改善しないと当院に来院
前腕屈筋郡に圧痛あり、マイオパルスを通電しながらストレッチ、その後、筋肉をほぐす様に施術。
8回目にはしびれ(ジンジン)、痛みはなくなった。
症例2 42歳 女性
この方も病院で、手根管症候群と診断され治療(内服、ブロック注射)するも改善しないと来院。
前腕屈筋郡に通電しながらストレッチ、筋肉をほぐす様施術。
症状は軽減し、20回程かかったが、症状(ジンジンした痛み)はなくなった。
炎症、情動系、痛みを抑えるしくみ、強めるしくみ、記憶と認知の歪みなど
いろんな事がからむ為、すべてが改善するとは言えないし、施術回数もさまざま。
でも、ほとんどは、筋肉の施術で、良くなっているが、皆さんはどう考えます?